解凍技術の最前線——高周波解凍が均一解凍とドリップ抑制を両立します

更新日:2026年8月22日

トピック:解凍技術(高周波解凍)の最新動向/掲載日:2026年8月2日

昨日は、液冷式急速凍結機の優位性をご紹介しました。 しかし、冷凍食品の品質は凍結工程だけでなく、解凍工程にも大きく左右されます。従来主流の冷蔵庫内解凍や流水解凍は、外側から内側へ徐々に熱が伝わるため表面と中心部で温度差が生じやすく、特に厚みのある素材では最大氷結晶生成温度帯(−1〜−5度)を通過する時間が長引きます。この過程で微細な氷結晶が再結晶化して肥大化し、ドリップの増加や食感劣化を招きやすくなります。

これに対し近年業務用途で導入が進む高周波解凍は、誘電加熱の原理を用います。高周波電波を照射すると食品内部の水分子が激しく振動し、その運動エネルギーが熱に変換されることで、外部からではなく食品全体がほぼ同時に温まる仕組みです。これにより最大氷結晶生成温度帯の通過時間を大幅に短縮でき、再結晶化を抑制してドリップ量を最小限にとどめられます。中心部と外側の温度差が少ないまま半解凍状態に調整できる点も、後工程での加工適性を高める要因となります。

連続式の高周波解凍機を生産ラインに組み込めば、季節や外気温に左右されず安定した解凍時間を確保でき、省人化・省スペース化にも寄与します。装置のサニタリー性向上も進んでおり、電源部を装置上部や側面に配置することで丸洗いが可能な機種も登場しています。急速凍結技術の進歩に加え、解凍工程の最適化が、コールドチェーン全体の品質保持における次の焦点となっています。

冷凍サービス株式会社は、常に最新の凍結技術・解凍技術・冷凍保管技術の情報収集を進め、お客様にご紹介していきます。お気軽にお問い合わせください。(MS)

参考文献

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